保育士してると、
「なんでそんなに無邪気なん?」
って笑ってしまう瞬間が日常に溢れてる。
今日はその中でも特にほっこりした話。
朝いちばん、一人の男の子が
園に入ってくるなりニッコニコで飛びついてきた。
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◆「先生、パンツ見て!!」
玄関で靴を脱ぎながら、その子は勢いよく言うた。
「なお先生!きょうな!あたらしいパンツやねん!
見て!!」
……声、大きい。
周りの保護者さんもおる。
そしてパンツは見せんでええ。
心の中でツッコミつつも、
本人はめちゃくちゃ嬉しそうで、
今にもズボンを下げそうな勢いやから
急いで止めた。
「おぉ〜!新しいの?
かっこええやつなんやろ?
あとでお着替えのときに見せてな!」
と言うと、
その子は胸を張って
「うんっ!!あとでぜったい見てな!!」
と、約束を取りつけて去っていった。
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◆そして10分後、また言いに来る
朝の準備を終えたと思ったら、また来た。
「なお先生、パンツ見た??」
いや、まだ見てへんやろ。
見せてもらってないねんから。
「あとでって言ったやん?
お着替えのときに見せてな?」
と優しく返したら、
「そっか!!じゃああとでな!!」
と言いながら走り去る。
かわいい。
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◆さらに5分後、他の子どもまで巻き込む
しばらくしたら、別の子たちが
ワイのところに集まってきた。
「先生〜!○○くん、新しいパンツなんやって!」
「なんかキャラついてるらしいで!」
……なんで情報まわっとんねん。
どうやら本人がクラス中に宣伝して回ってたらしい。
見せたい気持ちが溢れすぎて止まらんのやろな。
そのうち、主役のその子が走ってきて
「みんなにも見せるから、なお先生、
ぜったい見とってな!!」
いや、パンツのプレゼンすな。
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◆ついにお着替えの時間、パンツお披露目会が開催される
午前中の活動が終わって
着替えの時間になった瞬間、
その子は誰より早くズボンを下ろし、
ドヤ顔で立っていた。
「なお先生!!ほら!!アンパンマン!!」
なるほど、アンパンマン柄のド派手パンツ。
そら見せたくなる気持ちはわかる。
「おぉ〜!かっこええやん!
よく似合ってるで!」
と言ったら、
彼は誇らしげに胸を張って
「ママが買ってくれてん!!
だから今日ずっと見てほしかってん!!」
うん、その気持ち、ほんまに素敵や。
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◆その様子を見て、周りの子どもたちも影響される
案の定、周りの男の子たちも騒ぎ始めた。
「先生!ぼくのパンツは恐竜!!」
「きょうは青やで!!」
「みてみて!昨日からこれやねん!!」
次々にパンツプレゼンタイムが始まった。
とはいえ、保育士としては
“見たい気持ち”は受け止めつつ
“人前でむやみに下ろさない”というルールも
ちゃんと伝えなあかん。
そこでワイは、
「パンツはかっこええけど、
見せるのはここ(着替えの部屋)だけやで。
お部屋ではズボンあげとこうな?」
と伝えると、
みんな素直に
「わかったーー!!」
と返してくれた。
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◆そして最後の一言がかわいすぎた
その子は着替え終わったあと、
照れくさそうにこう言うてきた。
「なお先生に見てもらえたから、
きょうはもう大丈夫やわ!」
いや、何その満足げな感じ。
かわいすぎるやろ。
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◆まとめ
小さい子って、
「嬉しいことは誰かに共有したい!」
という気持ちがストレートに出る。
新しいパンツひとつでここまで幸せになれるって、
ほんまに子どもの特権やと思う。
そして保育士としては、
その嬉しさを受け止めつつ、
安心とプライバシーのルールも
自然に身につけてもらえるようにするのが大事。
朝イチからパンツを見せたがる男の子に
全力で振り回されたけど、
めちゃくちゃほっこりした1日やった。